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アストンマーティン、ラゴンダが未来のラグジュアリーSUVを公開

2019-03-09

ラゴンダが未来のラグジュアリーSUVを公開

 

 

 

 

 

 

l   Lagonda All-Terrain Conceptは、2018年のジュネーブモーターショーで発表されたVision Conceptで初登場したラゴンダのデザイン言語の進化形

 

l   電気自動車に特化したラグジュリアリー・ブランド、ラゴンダ初の生産モデルを垣間見ることができるコンセプトモデル

 

l   ラゴンダ・モデルの生産は、2022年にウェールズの新しいセント・アサン工場で開始

 

 

 

201935日、ジュネーブ(スイス):

 

アストンマーティンは、ジュネーブモーターショーで、Lagonda All-Terrain Concept(ラゴンダ・オールテレイン・コンセプト)を初公開し、電気自動車に特化したラグジュアリー・モデルの開発をさらに前進させます。ラゴンダの生産は、アストンマーティン・ラゴンダにとって“電動化の拠点”となる、最先端のセント・アサン工場(ウェールズ)で2022年から開始される予定です。

 

先進的なバッテリー式電気駆動システムをはじめとする近未来のテクノロジーを使用して開発されたLagonda All-Terrain Conceptは、極めてスタイリッシュかつ豪華な電気自動車で、壮大な景色を眺めることができる遥か彼方の目的地まで、乗員を連れて行ってくれるクルマです。このコンセプトカーは、昨年発表されて高い評価を得たLagonda Vision Concept(ラゴンダ・ビジョン・コンセプト)のデザインと革新的な素材をさらに進化させると同時に、あらゆる地形を走破可能なSUVモデルとしての資質も備えています。

 

ラゴンダは、電気自動車に特化した世界初のラグジュアリー・ブランドになることを目指しています。ラゴンダ・ブランドは、伝統的な考え方にとらわれることなく、最先端の電動化技術および自動運転技術の両方を活用して、自動車の発明以来最大の革命を実現するでしょう。ラゴンダは、真のラグジュアリーと現代的なデザインが、互いに相反するものではなく、完全な調和の中で高めあう存在となり得ることを証明します。

 

アストンマーティン・ラゴンダ社長兼グループ最高経営責任者(CEO)のアンディ・パーマーは、次のように述べています。「私たちは、All-Terrain Conceptとともに、非常にエキサイティングな新しい冒険に乗り出します。ラゴンダは、電気自動車に特化したラグジュアリー・ブランドとして、車両の生産を計画しています。このコンセプトカーは、オーナーの方々を、自宅から華やかなレッドカーペットの会場や、遠く離れた科学研究所へとスマートに送り届けてくれるクルマです。このクルマは、ラゴンダ・ブランドの大きな可能性を示すと同時に、テクノロジー、デザイン、航続距離を含むあらゆる分野で、ラゴンダがどのようにして新たな地平を切り開くのかを体現しています。」

 

Lagonda All-Terrain Concept

 

 

 

 

 

Lagonda All-Terrain Conceptは、ラゴンダのデザイン言語をさらに進化させた近未来のスタディモデルで、早ければ2022年に生産が開始されます。昨年のジュネーブモーターショーで公開されたLagonda Vision Conceptが純粋な移動手段としてのクルマを目指して開発されたのに対し、この新しいコンセプトモデルは、ラゴンダの新境地を開拓するものです。このクルマは、ドライバーのアドベンチャー精神を刺激します。その近未来的なデザインを見れば、火星の表面やスコットランドの山岳地帯を走り回る姿をすぐに想像することができるでしょう。

 

Vision Conceptのエクステリア・デザインが、超音速旅客機のコンコルドからインスピレーションを得たのと同じように、Lagonda All-Terrain Conceptは、初期デザインの段階でスーパーヨットの世界からヒントを得ています。リアに向かって流れるような曲線を描くベルトラインが、リラックスしたエレガンスを表現する一方で、荒れた路面を走破可能なSUVならではの力強い造形も特徴としています。そのスタイルは非常に未来的で、巨大な惑星の重力によって生み出されたような形状をしています。

 

バッテリーを搭載したフロアは高い剛性を備えているため、Vision Conceptと同様に、車両後方にヒンジを備えたリアドアを採用することが可能になりました。これによって乗員は、まるでレッドカーペットに登場する俳優のように、車両から降りることができます。ルーフ・セクションが上に開くことによって、乗り降りは非常に簡単です。

 

驚くような機能は、車両のリア・エンドにも見ることができます。非常に幅広いクラムシェル・リア・ハッチには、巧みに光源が隠された、薄くエレガントなライトストリップが設置されています。LED光源が直接見えないように、光は下方に向けてから反射される仕組みになっています。これによって、光が非常にきれいに見えるだけでなく、点灯の仕方にも工夫を凝らすことによって、幻想的な雰囲気を演出しています。

 

Lagonda All-Terrain Conceptのデザインにおいて、もう一つの実用的でありながらも洗練されたエレメントは、フロアから引き出すことができるリア・シェルフです。収納するとボディと一体化されるこのシェルフは、必要に応じて引き出すことで、乗員がそこに腰かけることができます。Lagonda All-Terrain Conceptでドライブを楽しんだ乗員は、シェルフに座って、壮大な景色を眺めることができるでしょう。

 

Vision Conceptのインテリアは、数多くの新しく印象的なデザイン・エレメントを採用していました。このクルマは、リアシートを重視したリムジンとしての特徴を備えていましたが、Lagonda All-Terrain Conceptでは、4つのシートすべてで同じように寛げる雰囲気が創出されています。そのため、自動運転中には、フロントシートをリアシート側に向けて回転させることができますが、走行中はドライバーがいつでも車両をコントロールできるようにしておくことが推奨されます。

 

室内のカラーとトリムは、全体的に落ち着いたダークカラーでまとめられています。室内の素材や雰囲気は、オーナーが自宅とクルマの間を違和感なく移動できるように考慮されています。

 

アストンマーティン・エグゼクティブ・バイス・プレジデント(EVP)兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマンは次のように述べています。「このクルマのオーナー像は、先進的な考え方を持ちながらも、環境にも配慮している方々です。彼らは、心の安らぎを求めて、都会から遠く離れた場所に豪華な別荘を持っているかもしれません。ラゴンダ・ブランドは、現在のラグジュアリー製品の伝統的な価値観となっているウッドはレザーにとらわれることなく、カシミアのように柔らかく天然な素材を使用して、静かで落ち着いたインテリアを創出したいと思いました。ラゴンダは、いままでは見過ごされていたユニークな素材を使用して、未来の扉を開いていきます。」

 

時間とスペースに対するこだわりも、ラグジュアリーにとって重要な要素です。Lagonda All-Terrain Conceptのインテリアは、これらの側面にも最大限に配慮しています。乗員を魅了するインテリアのラインと基本的なカラーは、ルネサンスの時代の熟練工から受け継がれた技法に基づいており、遠近感を巧みに利用しています。また、見晴らしの良さも重視しています。つまり、クルマの前や後ろだけでなく、上方向の視界も確保しています。これにより乗員は、街中や渓谷で、クルマを取り巻く建造物や山頂を見上げることができます。

 

テクノロジーは重要ですが、インテリアのディテールも同様に重要です。インテリアの各エレメントは巧みに一体化され、従来のクルマに見られるようなエアベント、グリルやスピーカーなどは見当たりません。しかし、すべてが隠されているということではありません。たとえば、現代のテクノロジーを使用すれば、キーを完全になくすことが可能ですが、ラゴンダは、キーがドライバーとクルマを繋ぐ重要な接点だと考えています。そのため、キーは、Lagonda All-Terrain Conceptのインテリアにおいて、とくに目立つように設計されています。電磁石の作用により、キーを定位置に置くと、フロントシートとの間に浮かび上がります。

 

「私たちは、Lagonda All-Terrain Conceptのテクノロジーによって、クルマに個人的な親しみの感覚を持っていただきたいと思いました。素材やエクステリア・デザインと同様に、テクノロジーとは、冷たくて非人間的なものではなく、暖かく人間的なものであるべきです。それが未来の姿であり、テクノロジーは人々が当惑して驚くようなものではなく、人々を感動させて喜ばせるものです。」と、ライヒマンは語っています。

 

アストンマーティンのセント・アサン工場:電動化の本拠地

 

 

 

Lagonda All-Terrain Conceptは、現段階ではまだコンセプトモデルですが、すでに生産拠点は決まっています。ラゴンダ初のモデルは、ウェールズに建設中の新しい拠点で生産されることになるでしょう。セント・アサン工場は、かつては英国国防省のスーパーハンガー(格納庫)であった場所を、最先端のラグジュアリーカー製造工場へと全面的な改築を実施しています。これはアストンマーティン・ラゴンダにとって2番目の生産工場となり、最終的には“電動化の拠点”となります。

 

今回、アストンマーティン・ラゴンダのゲイドン本社工場で2年半を過ごして高度なトレーニング受けた100人のセント・アサン・チームに、新しく70人以上のウェールズ人従業員が合流しました。新しい工場で中心的な役割を果たすこの100人の専門家グループは、セント・アサン工場で新しい従業員のトレーニングを実施します。2019年の上半期にはさらに従業員が増える予定で、彼らの仕事は多忙を極めるでしょう。2020年の第1四半期までに、従業員数は700人以上に急増する予定です。

 

パーマーCEOは、次のように述べています。「セント・アサン工場が完成に近づくにつれて、アストンマーティン・ラゴンダの輝かしい新時代が始まるという実感が湧いてきました。この2番目の生産施設は、私たちのセカンドセンチュリープランを実現するための重要なステップとなるものです。セント・アサン工場は、当初はアストンマーティンDBXを生産する予定ですが、最終的には電気自動車に特化した世界初のラグジュアリー・ブランドであるラゴンダを含む、ラグジュアリー・ハイパフォーマンスEVの中核的な研究開発拠点となります。」

 

ラゴンダ:その未来

 

 

 

 

 

 

Lagonda All-Terrain Conceptでは、未来のエキサイティングなラゴンダ・モデルの姿を垣間見ることができます。このモデルは、長きにわたって人々が信じてきた常識を打ち破り、ラグジュアリーな移動に対する考え方を一変させる独自のブランドへ成長するという、ラゴンダのビジョンを具現化しています。このコンセプトを表現するために、最先端のデザインが採用され、先進的なテクノロジー、鮮烈なスタイル、完全にモダンで、すばらしくラグジュアリーな、既存概念を覆すクルマが誕生しました。ラゴンダの野心は、自動車の世界に限られた話ではありません。現在は自動車の製造に主軸を置いていますが、ブランドバリューとの一貫性が確保されるなら、あらゆる分野へと拡大する可能性を秘めています。

 

Lagonda All-Terrain Conceptと同じく、ラゴンダの生産型モデルも、広々としたスペースを備え、贅沢で、あらゆる装備を搭載していますが、大胆で未来志向です。デザインから技術力に至るまで、すべての面が創造力と革新性に満ち溢れています。ここでは、高性能とゼロエミッション、技術的な先進性と純粋なラグジュアリーといった、かつての時代において相反する要素が、もはや対立していないことを示しています。効率的な電動化や自動運転といった自動車産業の新技術の発展は、自動車の歴史における偉大な名前を冠する新ブランド、ラゴンダにとって、これまであまりに長きにわたって革新性に欠けていた規律を書き換えるチャンスを提供してくれました。

 

ラゴンダは何よりも、創業者ウィルバー・ガンの先進性と冒険者精神の継承を目指します。ウィルバーは、英国系米国人のエンジニア兼起業家で、ロンドン西部ステーンズの自宅にあった温室を使い、1899年にラゴンダを立ち上げました。オペラ歌手、ボートビルダーとしても才能を発揮したウィルバーは、生まれ育ったオハイオ州スプリングフィールドを流れる川、ラゴンダ・クリークにちなんで会社の名前を決めました。彼が生み出すクルマは、つねに革新的でした。1910年、モスクワとサンクトペテルブルク間を走るトライアルで優勝を収めた16/18HPモデルは、トレーリング・アーム式のリヤサスペンションを備えていたばかりでなく、モノコック構造も採用していたのです。世界の主要メーカーがモノコックの利点を理解するようになる数十年も前のことです。彼が成功を収めたのは、その当時のやり方が唯一の方法であるという考え方を受け入れなかったからです。ラゴンダは、世界でもっともプレミアム性の高いブランドへ、もっとも幅広い製品を生み出す会社へと成長しました。最盛期であった1930年代、ラゴンダは、V12エンジンを搭載したリムジンも、耐久性とスピードを備えたスポーツカーも製造していました。このスポーツカーは、1935年のルマン24時間レースで優勝しています。1947年にアストンマーティンに買収された後も、ラゴンダは革新的なブランドであり続けました。それは、歴史上もっとも大胆かつ洗練されたスタイルのクルマとみなされている、1970年代から1990年代のアストンマーティン・ラゴンダの各モデルとして結実しています。

 

現代のラゴンダ・モデルは、それらの先駆的デザインから刺激を受けており、明確な未来志向を保ち続けています。「ラゴンダに限界はないと思っています。それは、休むことを知らない人たち、現状に満足などできない人々のためのブランドです。ラゴンダは新しいテクノロジーを採用しますが、それ自体が目的ではありません。それにより、ラゴンダは自動車以外の世界においても、ラグジュアリーというコンセプトを再定義することができるでしょう。ラゴンダのクルマは、旅という行為が目的地と同じくらい大事だった時代において、自由を手に入れるすばらしい手段でした。そのような状況は、ここ100年の間で失われてしまいました。新しいラゴンダに乗り込めば、どのような旅であっても、どのシートを選ぶにしても、あなたは旅の素晴らしさを再確認することができるでしょう。」と、パーマーCEOは語っています。

 

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