2019-05-09
2019 AUTOBACS SUPER GT第2戦『FUJI GT 500km RACE』
D'station Racing AMRの新型アストンマーティンVantage GT3
タイヤのトラブルにより27位でレースを終える
l 公式予選Q2では、1分36秒902というベストタイムを記録。
l タイヤトラブルの連続から追い上げを図るが、27位で完走。
2019年5月4日、日本(富士):
2019 AUTOBACS SUPER GT第2戦『FUJI GT 500km RACE』の決勝レースが富士スピードウェイで開催され、アストンマーティン・レーシングのパートナー・チーム、D'station Racing AMRの新型アストンマーティンVantage GT3は、上位を狙う戦いをみせながらも、タイヤのトラブルにより後退。27位でレースを終えました。
新型Vantage GT3を使用するD'station Racing AMRは、4月14日に決勝レースが行われた第1戦岡山で、他車のクラッシュに巻き込まれる不運なアクシデントにより、第2戦富士に向けて車両交換を強いられることになりました。また、SUPER GT GT300クラスの車両に課せられる参加条件は依然として非常に厳しいもので、5月3日に行われた公式練習から、藤井誠暢選手とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手のふたりがドライブするD'station Racing AMRのVantage GT3(#7)は、20番手と苦しい順位で終えることになります。
しかし午後の公式予選に向けてD'station Racing AMRは、新型Vantage GT3を調整し、速さを増します。18台のみがQ2に進出できるノックアウト形式の公式予選Q1で、オリベイラ選手がドライブしたVantage GT3は1分37秒211というタイムで13番手につけ、Q1突破を果たしました。さらにQ2を担当した藤井選手は、1分36秒902というベストタイムを記録。予選9番手の好位置につけることになりました。
明けた5月4日の決勝レースは、ゴールデンウイークの陽気に誘われ5万6000人という大観衆を集め開催されました。しかし午後2時30分の決勝レース直前、雷雨が富士スピードウェイを襲います。そのため、レース序盤はウエットコンディションになりました。
スタートドライバーを担当した藤井選手は、9番手から上位を追いますが、9周目に車体後方から異常な振動を感じ取ります。左リヤタイヤの表面が剥離した状態になってしまい、緊急のピットイン。タイヤを交換しふたたび追い上げを図りますが、ふたたび左リヤタイヤがパンク。さらにオリベイラ選手に交代した後も左リヤタイヤの剥離に見舞われ、大きく順位を落とすことになってしまいました。
D'station Racing AMRとアストンマーティン・レーシングのエンジニアは、この原因について調査を行いましたが、その頃には天候が回復し、路面はドライコンディションとなります。スリックタイヤに交換しふたたびオリベイラ選手がコースイン。今後のシーズンに向けたデータ収集を行いながら、ふたたび藤井選手に交代した後、粘り強くチェッカーフラッグを目指し、Vantage GT3は27位でチェッカーフラッグを受けました。
「今回は苦しいレースを予想していましたが、公式予選では非常にいいタイムを記録することができ、また第1戦岡山の序盤好調だったことから、雨のレースでは大きなチャンスがあると思っていました。タイヤのトラブルで勝負権を失ってしまいましたが、レースの距離を走り見えたことも多くありますし、これを次戦に活かしたいと思います。」と藤井選手はコメントしました。
またオリベイラ選手は「まだVantage GT3の本来の速さを発揮するために取り組むことは多くありますし、今回見舞われてしまったタイヤのトラブルも解決しなければなりません。公式予選では悪くない戦いができましたが、レースでの課題が数多くあります。ハードワークをこなしていかなければなりません。」とコメントしました。
D'station Racing AMR代表の星野敏は、次のように述べています。「公式予選では良いタイムをマークしたので、レースは期待していただけに残念な結果ですね。決勝レースでのタイヤトラブルはまだ原因が分かっていませんが、しっかりと検証して次戦に臨みたいと思います。」
AUTOBACS SUPER GT第3戦は5月26日に鈴鹿サーキットで開催されます。