2022-03-17
新型V12 Vantageが登場:
アイコンの血統にふさわしいフィナーレ
• 新型V12 Vantageは、V12スポーツカーの栄光の歴史を祝福
• ドライビング・ダイナミクスにいっそうの磨きをかけて、究極のパフォーマンスと比類なき運転の歓びを提供
• 世界限定333台、予想をはるかに上回る需要のため、予約受付はすでに終了
• 5.2リッター V12ツインターボがVantageに搭載される最後の機会
• 700PSの最高出力と753Nmの最大トルクを誇る史上最強のVantage
• 最高速度は200mph(約320km/h)、0~60mph(約0~96km/h)加速は3.4秒
• 空力パッケージは、最高速度で走行中に204kgのダウンフォースを生成
• ドラマチックなワイドボディ・デザイン、トレッドを40mm拡大
• 納車は2022年第2四半期に開始予定
2022年3月16日、ゲイドン(英国):
V12 Vantageは、この15年間、パフォーマンスに対するアストンマーティンの情熱を大胆に体現してきました。
驚くほど速く、獰猛さを秘めたこのモデルの系譜は、アイコン・モデルの血統と呼ぶにふさわしい存在感を発揮します。
モデルラインナップ中でもっともコンパクトで、ドライバーに主眼を置いたモデルに、量産史上最大かつ最強のパワーを秘めたエンジンが組み合わされてきました。しかし、このユニークな血統に終止符が打たれることになります。アストンマーティンは、大いなる誇りを持って、もっとも速く、もっとも獰猛で、もっともダイナミックに仕立て上げられたモデルを登場させます。その名は、新型V12 Vantageです。
世界限定333台という点も、ひとつの時代を締めくくるファイナル・エディションにあるべき姿です。極限のパフォーマンスとドライバー主導型のスリルを表現するV12 Vantageは、驚異的なストレートスピードと魅惑のハンドリング、印象的なルックス、さらに誰もが羨むエクスクルーシブ性を融合させています。つまり、これ以上は望めないレベルの魅力を秘めています。
V12 Vantageは、昨年12月にその存在が確認されると、アストンマーティンには、かつてないほどの問い合わせが殺到しました。未来のアイコン・モデルへのニーズは非常に高く、発表以前に完売したにもかかわらず、キャンセル待ちの長いリストが作成されました。
アストンマーティン最高経営責任者(CEO)のトビアス・ムアースは、V12 Vantegeについて次のようにコメントしています。
「偉大なスポーツカー・ブランドには、決まってヒーローカーが存在します。昨今のアストンマーティンにとって、それはV12 Vantageです。初代V12 Vantage RSコンセプトが公開されたのは2007年です。アストンマーティン最大のエンジンを最小かつもっともスポーティなモデルに搭載するというアイデアは、全世界のお客様やファンを虜にしました。
このレシピは、数年をかけて磨かれた結果、大成功を勝ち取りましたが、本質は今も昔もまったく変わっていません。最速、最強、最高峰のダイナミズムを誇るV12 Vantageとともに、この血統に幕が下ろされようとしています。歴代モデルに敬意を払いながら、アストンマーティンのドライビング・ダイナミクスの粋を具現化するV12 Vantageは、至高の中の至高としてその名を残します」
アストンマーティンにとって、エンジンは心臓です。しかしながら、史上最強のVantageである新型V12 Vantege以上にこの言葉が適切なモデルはありません。
700PS/6,500rpmの最高出力と753Nm/1,800~6,000rpmの最大トルクを発揮する5.2リッター、DOHC、60° V12エンジンは、低中速域の豊かなトルクと高回転域のスリリングなパワーを完璧に組み合わせています。
200mph(約320km/h)の最高速度を誇るV12 Vantageは、0~60mph(0~96km/h)を3.4秒で加速します。この圧倒的なパワーユニットと車両全体に使用された軽量素材の効果により、V12 Vantageのパワーウェイト・レシオは、390PS/トンに達します。これは、V8仕様のVantageと比較すると20%以上も高い数値です。
軽量化のため、フロントバンパー、クラムシェル・ボンネット、フロントフェンダー、サイドシルにカーボンファイバー、リアバンパーとデッキリッドにはコンポジットが使われています。これだけにとどまらず、軽量バッテリーや専用開発されたセンターマウント2本出しエキゾースト・システムも採用しました。この新しいエキゾースト・システムは、V12 Vantageのスタイルとパフォーマンスに負けない“サウンド”を轟かせます。厚さ1mmのステンレスで製作されたシステムは、Vantege比で7.2kgの軽量化を実現しています。
V12エンジンの強大なパワーとトルクは、ZF 8速オートマチック・トランスミッションと機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(LSD)を介して、駆動輪に伝達されます。V12 Vantageに合わせて、トランスミッションに専用キャリブレーションが施された結果、シフトスピードとドライバーとの一体感が強化されていますが、これにはV12 SpeedsterやVantage F1®エディションの経験が活かされています。専用ソフトウェア・キャリブレーションにより、このオートマチック・トランスミッションは、デュアルクラッチ・ギアボックスでは実現できない洗練性と使い勝手を実現しています。アダプティブソフトウェアは、運転状況とドライバーの意思を学習して、適切なタイミングで適切なギアを選択、人車一体感の創出に貢献しています。
先代モデルと同様、新型V12 Vantageは、印象的なエンジン・パフォーマンスとキャラクターをフルに活かしたダイナミックで、常にドライバーを中心に据えた運転体験を提供することに主眼を置いています。その好例が、新しいアンチロールバー、ブッシュ、スプリング、ダンパー・アセンブリーで構成される新しいアダプティブ・ダンピング・サスペンション・システムです。
スプリングレートは、フロントで50%、リアで40%強化されるとともに、トップマウントの剛性も13%引き上げられています。また、アンチロールバー剛性は、フロントで5%高められる一方で、リアは41%もソフトに設定されています。これは乗員に快適性を約束するための配慮であり、リアにはテンダー・スプリングが組み合わされます。テンダー・スプリングは、メイン・スプリングよりもスプリングレートが低く、ドライビング・ダイナミクスに影響を与えずに優れた乗り心地を提供します。
フロント/リア・シアーパネル、リア・ストラットタワー・ブレース、燃料タンク・ブレースなどの補強により、ボディ剛性(kNm/度)は8%、横剛性(kNm/mm)は6.7%引き上げられ、驚異的なダイナミクスの実現に理想的なプラットフォームが確保されています。
さらにステアリング・キャリブレーションが変更され、ステアリング・フィールが向上した結果、これまで以上にシャープなレスポンスが実現し、ドライバー体験が強化されることになりました。
V12 Vantageには、エンジンパワー以上のストッピング・パワーが用意されました。標準装備のカーボンセラミック・ブレーキ(CCB)システムは、フロントが410mmx38mm径ディスクと6ピストン・キャリパー、リアが360mmx32mm径ディスクと4ピストン・キャリパーが選択されています。
CCBディスクは、ブレーキパフォーマンスの強化とバネ下重量の低減を同時に達成するだけでなく、高温下でも安定した制動力を発揮し、800℃においてもブレーキ・フェードを起こしにくい特性を提供します。これにより、ドライバーは自信を持ってV12 Vantageのポテンシャルを追求するとともに、ブレーキングを精密に制御することができます。
CCBテクノロジーは、スチールブレーキと比較して23kgの軽量化効果も持っています。しかもこの軽量化は、バネ下で発揮されるため、V12 Vantageに数字以上の軽量化効果をもたらし、乗り心地とダイナミックなハンドリング特性をさらに引き上げます。
21インチ・アロイホイールには、サテンブラックとサテンブラック・ダイヤモンド旋削仕上げの2種類の仕上げが用意される他、さらに8kgの軽量化に繋がるサテンブラックの軽量ホイールもオプション設定されます。また、ダイヤモンド旋削仕上げの特徴的なカラーに合わせて、ボディカラーやグラフィック・パッケージを変更したいオーナーのニーズには、Q by Aston Martinビスポークサービスを利用することができます。
すべてのホイールには、ミシュラン・パイロット4Sハイパフォーマンス・タイヤ(フロント:275/35 R21、リア:315/30 R21)が組み合わされます。
パフォーマンスとドライビング・プレジャーの追求だけでなく、その美しいスタイルにも一切の妥協はありません。V12 Vantageは、コーナリング・パフォーマンスと安定性の最適化のためにワイドトレッド・シャーシが採用された結果、ボディワークも約40mm拡大され、思わず目を見張るボディパネルが実現しています。カーボンファイバーを多用し、ワイドボディ・デザインを強調しながら、ボディ全体をドラマチックな空力パッケージに変貌させています。
その姿は、どの角度から見ても強い印象を与えますが、特にフロントから見た時のドラマチックなスタイルには圧倒されるでしょう。
フロントバンパー・デザインと呼応するフルワイド・フロント・スプリッターを装着し、ダウンフォースの強化と空力パランスの最適化を図るとともに、地を這うようなスタンスを完璧に仕上げます。
フロント・ラジエーターに大量のエアフローを導入するため、フロントグリルは25%も拡大されました。また、ボンネットには、熱気の放出を促す“馬蹄形”エンジン・ベントが追加されています。このデバイスのデザインは、伝説のV12 Vantage GT3のロードゴーイン
グ・バージョン、Vantage GT12のデザイン・キャラクターを彷彿とさせます。強い印象を与えるデザインは、サイドプロフィールにも見て取れます。有機的な形状に仕上げられたシングルピース・シルは、モータースポーツがインスピレーションであり、歴代V12 Vantageモデルとの繋がりを感じさせます。
リアエンドでは、専用設計の新しいバンパーと一体型ディフューザーが異彩を放ちながら、 前後空力バランスを確保します。新リアデザインのハイライトは、軽量センターマウント2本出しエキゾースト・システムです。また、ドラマチックなリアウィングは、204kg(最高速度走行時)のダウンフォースの発生に大きく貢献し、さらにV12 Vantageの紛れもない視覚的インパクトをさらに高めます。控え目なシルエットを好むオーナーのために、リアウィング・レスのオプションも用意しています。どちらを選択しても、アンダーボディの卓越した空力効果により、超高速安定性と究極のパフォーマンスが実現しています。
V12 Vantageは、オープンなリア・ロードスペースを確保してアイコン的なV12サウンドの効果を最大限に高めるとともに、新しいリア・ストラットタワー・ブレースを露出させています。
インテリアに目を移すと、現行Vantageでお馴染みのレイアウトが広がります。しかしながら、“ウィング”キルトとパフォレーション・パターンが施されたセミアニリン・レザー・スポーツ・プラス・シートが標準装備され、このモデルがシリーズ全体のポジショニングを強化する役目を担っていることを明確に示しています。
さらに、素地を露出させたツイル・カーボンファイバー・シェルと6ウェイ・マニュアル・アジャスト機構を持つ新しいカーボンファイバー・パフォーマンス・シートがオプション設定されます。サポートの強いデザインにより、ドライビング・ダイナミクスを強化するとともに、デザイン・エレメントとしても独自の存在感を放ちます。このシートは、アストンマーティンのモータースポーツ・モデル直系の形状であり、快適性を犠牲にすることなく、7.3kgの軽量化を達成しています。
エクステリアでもインテリアでも、ドラマチックなスタイリングをさらに印象的に演出したいオーナーには、アストンマーティンが誇るパーソナライゼーション・サービス、Q by Aston Martinがお手伝いします。独創性の高いオプションを豊富に提供し、真の意味で唯一無二の車両の創造を全面的にサポートします。
ペイントカラーはもちろん、さまざまなグラフィックやカラーパターンを用意するだけにとどまらず、カラード・ブレーキ・キャリパーやペイント・ホイール・フィニッシュを取り揃えています。
素地を露出させたカーボンファイバー・エレメントをさらに印象的にするため、Q by Aston Martin: Commissionサービスが各種ティンテッド仕上げを提供、手作業で製作されたカーボンファイバー・パネルに込められたクラフトマンシップにアクセントを付けます。このティンテッド仕上げは、光の加減に応じて変化し、ほの暗い場所に駐車した時や微妙な光線が差し込んだ時には、微妙で控えめな表情を見せ、夏の太陽光など強い光の下では、宝石のように輝きます。
インテリアにもさまざまな選択肢が用意されます。織地レザーやアルカンターラのシート・インサート、トリムインレイ、センターコンソールのアルマイト・ロータリー・ダイヤルに好みのカラーを施して、エクステリアやグラフィックと色彩を合わせたり、あるいはコントラストを発揮させたりと、オーナー独自のアイデアを実現することができます。その選択肢は無限に等しく、まさに世界に1台の車を仕立てることが可能です。
アストンマーティン・グローバル・チーフ・ブランド&コマーシャル・オフィサーのマルコ・マッティアッチは、以下のようにコメントしています。
「アストンマーティンは自動車を製造し、夢を販売しています。これこそがアストンマーティン・マジックです。V12 Vantageを所有するのは、世界でも限られたお客様だけですが、これまでのアイコン・モデルと同様、エクスクルーシブな性質を遥かに超えるインパクトや価値を持っています。たとえば、Q by Aston Martinによるビスポーク・パーソナライゼーションがその典型例であり、稀少性の高いV12 Vantageをオーナーのためだけの1台に仕上げることが可能です」
V12 Vantageの製作(予想を大きく上回る需要により、すでに受注は終了)は、2022年第1四半期に開始され、初回納車は2022年第2四半期に始まる予定です。